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競業避止

速報

連邦取引委員会が従業員との競業避止契約を禁止する規則を提案

ハイライト

2023年1月5日、連邦取引委員会は、雇用主による競業避止条項の締結を禁止し、雇用主に対して既に締結されている競業避止条項の取り消しを義務付ける新規則を提案しました。

雇用主は最終規則の施行から180日以内にこれを遵守し、45日以内に既に締結されている競業避止条項が取り消されたことを現在および過去の従業員に通知する必要があります。

競業避止条項の締結時に事業体の実質的な所有者、メンバー、またはパートナーであり、事業体を売却する、または事業体の運営資産の全部または実質的に全部を売却する者が締結する競業避止条項には、この規則案は適用されません。

2023年1月5日、米連邦取引委員会(FTC)は、競業避止条項を禁止する新たな規則を提案しました。規則案は、雇用主が労働者と競業避止条項を結ぶことを禁止するほか、雇用主に対して既に締結されている競業避止条項の取消しを義務付けるとしています。FTCの規則案は、カリフォルニア州やノースダコタ州、オクラホマ州などの州法をほぼそのまま反映するものです。この規則が採択された場合、雇用主は規則の施行から180日以内に新規則を遵守する必要があります(遵守日)。

規則案

FTCの規則案は、雇用主が「労働者と競業避止条項を締結するあるいは締結しようと試みること、労働者と競業避止条項を維持すること、労働者が強制力のある競業避止条項の対象となると信じるに足る誠実な根拠なく労働者に競業避止条項が適用されると示すこと」を禁止するものです。また、この規則には「取消義務」が含まれており、「遵守日前に労働者と競業避止条項を締結した雇用主は、遵守日までに競業避止条項を取り消さなければならない」とされています。

競業避止条項の定義

規則案では、競業避止条項を「雇用主と労働者の間で結ばれる契約条項で、雇用関係終了後、労働者の求職や雇用、事業の運営を妨げること」と定義しています。規則案は、従業員と雇用主の間で締結されるあらゆる契約に、事実上の競業避止条項として機能する条項が定められることを明確に禁止しています。この規則は、秘密保持契約など、雇用主との雇用関係が終了した後に労働者が雇用されたり、事業を運営することを事実上妨げる効果を有するあらゆる契約に適用されます

通知義務

規則案では、雇用主は、既に締結されている競業避止条項が取り消されたことを、遵守日から45日以内に現在および過去の従業員に通知することが義務付けられています。この通知は、手紙、電子メール、テキストメッセージ等の書面で提供される「個別」の通知でなければなりません。また、雇用主は、会社が連絡先を把握している元従業員に対しても通知を行うことが義務付けられています。

例外事項

規則案では、競業避止条項は、競業避止条項を締結した時点で事業体の実質的な所有者、実質的なメンバー、実質的なパートナーである者が、

  • 事業体の売却、または事業体に対するすべての所有権を処分する場合、
  • 事業体の運営資産の全部または実質的に全部を売却する場合、

には適用されません。

FTCの規則案が適用された場合、全米の多くの雇用者には、新しく、負担の大きい、また、状況を一変させる可能性のある義務が課されることになります。この規則はまだ効力を有しておらず、この規則を制定するFTCの憲法上の権限が今後数ヶ月のうちに争われる可能性があります。米国商工会議所はすでに、この規則案に対抗するための法的措置を講じることを予告しています。いずれにせよ、雇用主は弁護士と協力してこの規則の進捗状況を注意深く見守り、この規則が今後どのようにビジネスに影響し得るかを理解する必要があります。

詳しくは英語版をご覧ください。

©2023 Barnes & Thornburg LLP. All Rights Reserved. 書面による許可なく複製することを禁止します。

本ニュースレターは、法律の最新情報、動向をご案内するものであり、いかなる場合も法務サービス、法務アドバイスの意味を持つものではありません。本ニュースレターは、一般的な案内目的でのみ配布されるものですので、個々の問題については弁護士までご相談下さい。

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