速報5.27.26

USCIS、在留資格調整を「例外的」救済として再位置付け:米国雇用主および外国籍従業員が知っておくべきこと

移民法

  • 本メモは、在留資格調整(Adjustment of Status)を通常の手続ではなく、裁量的なものとして位置付けています。すべての法定適格要件を満たしていても、申請者が当然に承認を受ける権利を有するわけではありません。
  • 領事手続(consular processing)が、今後は原則的な手続として扱われます。本メモは、領事手続を通常のルートとし、在留資格調整を例外として位置付けています。米国市民権・移民局(USCIS)は、この考え方が議会の意図により整合的であるとしています。
  • 否定的要素が存在しないことだけでは、審査判断には不十分です。申請者は、有利な裁量行使に値することを示すため、地域社会との結び付きや米国経済への雇用上の貢献など、積極的な有利要素を自ら立証する必要が生じる可能性があります。

2026年5月21日、米国市民権・移民局は、「在留資格調整は裁量および行政上の恩典であり、申請者が通常の領事ビザ手続を省略することを可能にする例外的救済である」と題する政策メモランダムPM-602-0199を発出しました。このメモには、USCISが「例外的な事情がある場合に限り在留資格調整を認める」と主張するプレスリリースが添付されており、米国における永住権取得のために最も広く利用されてきた手続の一つについて、同局の審査姿勢が劇的に転換したことを示しています。

USCIS、在留資格調整申請に対するより厳格な基準を示唆

2026年5月22日のプレスリリースにおいて、USCISは、永住者への在留資格調整を求める外国人は、原則として、米国外において国務省を通じた領事手続によりこれを行う必要があると発表しました。

USCISの広報担当者であるZach Kahler氏は、「今後は、米国に一時的に滞在しており、グリーンカードを希望する外国人は、例外的な事情がある場合を除き、本国に戻って申請しなければならない」と述べました。プレスリリースはさらに、申請者を国外の領事手続へ誘導することにより、限られたUSCISのリソースを、同局の管轄に属する他の案件の処理に集中させることができると主張しています。

新ガイダンスの下でUSCIS審査官は在留資格調整申請をどのように評価するか

基礎となる政策メモは、USCIS審査官および一般に対し、移民国籍法(INA)第245条に基づく在留資格調整は、「裁量および行政上の恩典であり、通常の移民ビザの領事手続に取って代わることを意図したものではない」と改めて示しています。重要な点として、本メモは、INA第245条(a)が、米国に「審査を受けて入国を許可された者、または仮入国を認められた者」で、かつその他の点で入国許可要件を満たす者について、在留資格調整を認めていることを認めています。しかし、本メモは、法定適格要件を満たしている場合であっても、外国人は「なぜ行政裁量が有利に行使されるべきかを示す責任を負う」と強調しています。

本メモは、審査官に対し、状況全体を踏まえて、関連するすべての要素を衡量するよう指示しています。これには、移民法違反、詐欺または虚偽表示、予定どおり出国しなかったこと、入国後の行動、家族関係、移民歴、および道徳的品性が含まれます。外国人が非移民としての入国許可または仮入国の条件を遵守しなかったこと、および予定どおり出国しなかったことは、「極めて関連性の高い」否定的要素とされています。特に、その不履行が、米国に永住する意図と関連しており、かつ当該外国人が通常の移民ビザ手続を通じてその目的を達成できた場合には、その関連性が高いとされています。

USCIS、二重意思ビザ保持者への影響を明確化

本メモは、「USCISは審査官に対し、在留資格調整を申請することは、二重意思が認められるカテゴリーにおける非移民資格を同時に維持することと矛盾しないことを改めて示す」と明記しています。二重意思とは、米国移民法上確立された概念であり、ある者が米国に一時的に滞在する意思を合法的に有しながら、同時に将来永住権を申請する意思を有することを認めるものです。二重意思は、H-1BビザおよびL-1ビザに限定されています。しかし、本メモは脚注20において重要な留保を設けており、「二重意思が認められる非移民カテゴリーにおいて合法的なステータスを維持していることは、それだけでは、有利な裁量行使を正当化するには不十分である」と述べています。

最初のプレスリリースの後、Kahler氏はNewsweekに対して追加の説明を行いました。同氏は同媒体に対し、USCISは、在留資格調整制度を創設した際に議会が意図していたと同局が考える内容を「再確認」していると述べ、さらに「経済的利益をもたらす、またはその他国益に資する申請を提出する者は、現在の手続を継続できる可能性が高い」と付け加えました。この発言は、H-1B専門職従事者および米国経済に利益をもたらす職務に従事するその他の高度技能労働者については、グリーンカード取得のために出国を強制されない可能性があることを示唆しています。

新たなUSCIS在留資格調整方針が企業および労働力に与える影響

この方針転換が米国雇用主および外国籍労働力に与える実務上の影響は、重大かつ多面的です。

雇用主スポンサーによるグリーンカード手続における不確実性の高まり

数十年にわたり、在留資格調整は、雇用ベースの移民が永住権を取得するための好まれ、かつ主要な手続でした。さらに、過去数十年にわたる議会の対応は、一般に在留資格調整への道を拡大するものでした。新たな方針は、I-485申請の手続および最終的な承認可能性に相当な不確実性を持ち込みます。今後、一部の個人については、国外で領事手続を完了するために出国を求められるリスクが高まっています。

審査期間の長期化および追加証拠請求(RFE)の増加の可能性

内部ガイダンスが保留されている状況において、USCIS審査官は、例外的事情が存在するかどうかを判断するため、在留資格調整申請について衡量分析を行うことを求められる可能性があります。その結果、有利な要素に関する資料や不利な要素に関する説明を求める追加証拠請求(RFE)が増加する可能性があります。

遡及適用

本政策メモランダムは、このガイダンスが新規申請のみに適用されるのか、それとも係属中の在留資格調整申請にも適用されるのかについては何も述べていません。

将来的な労働力の混乱および人材流出のリスク

領事手続のために米国から出国することを求められる従業員は、世界各地の米国領事館におけるビザ予約の大幅な滞留により、国外で長期間の遅延に直面する可能性があります。さらに、雇用主およびその労働力は、国務省の判断に対して裁判所が伝統的に与えてきた敬譲のため、申請に関する米国政府の判断に異議を申し立てるための手段がより限定されることになります。

これは、技術、工学、研究、医療その他の分野における重要かつ専門的な職務を担う人材に依存している雇用主にとって、業務上のリスクを生じさせます。

今後の訴訟の可能性

この方針変更は影響範囲が大きく、法的争いの対象となる可能性もあるため、雇用主は、実施に影響を与え得る追加のUSCISガイダンスや訴訟に起因する動向を継続的に把握しておくべきです。

USCISメモの全体的な影響は不明であり、今後のUSCISガイダンス、実施実務、および訴訟結果に左右される可能性が高いです。それでもなお、雇用主および外国籍従業員は、この動向を長期的な移民計画に関する重要な検討事項として扱うべきです。

USCISの方針転換後における主要リスクおよび計画上の検討事項

  • 新たな原則的要件:政権は、グリーンカードを求める一時ビザ保持者について、本国での領事手続を原則的要件と位置付ける大きな方針転換を打ち出しました。

  • H-1Bおよび高度技能者に関する例外:USCISは、米国内での在留資格調整は今後、例外的な事案に限定されることを明確にしました。USCIS広報担当者によるその後の発言は、H-1B保持者およびその職務が「経済的利益」をもたらす、または「国益」に資するその他のビザ保持者については、グリーンカード取得のために出国する必要が免除される可能性が高いことを示唆しています。

  • 潜在的リスクおよび不確実性:法律および業界の専門家は、現行の移民制度には、例外の明確な基準や実施に関する確定的なタイムラインがまだ存在しないため、この方針により家族の長期的な分離や米国企業の業務上の混乱が生じる可能性があると警告しています。

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