速報4.10.26

IEEPA関税還付:最新情報

以前のアラートにおいて、当事務所は、米国最高裁判所が、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいてドナルド・トランプ大統領が発出した関税を違法であると判断したことをお知らせしました。

当事務所はその後のアラートで、米国国際貿易裁判所(以下「裁判所」)が、当該最高裁判所の判断を実施するための措置として、米国税関・国境警備局(CBP)に対し、過去にIEEPA関税をCBPに支払った輸入者に対して「自動的に」還付を行うよう命じたこともお知らせしました。

直近数日において、重要な進展がありました。

  • 裁判所は、IEEPA関税還付の対象となる輸入申告の範囲を拡大し、すべての申告類型(未清算申告、清算済みだがまだ確定していない申告、ならびに確定済み清算申告)を含めました。
  • CBPは、自動還付システムの全体的な開発が75%完了していると報告しました。
  • 現時点では還付はまだ実施されていませんが、輸入者が還付に備えて今から能動的に行うことができる事項があります。

CIT、IEEPA還付対象となる申告の範囲を拡大

2026年3月27日、裁判所は、IEEPA還付の対象となる申告の範囲を拡大する命令を発出しました。既に報告したとおり、2026年3月4日において、裁判所は当初、未清算申告および「清算が確定していない」清算済み申告に対してのみ還付を命じていました。

「清算(liquidation)」という用語は、CBPが輸入申告に関する関税額を最終的に計算することを意味し、通常、輸入日から約314日後に行われます。「清算が確定していない申告」という表現の意味は、その文脈において明確ではありませんでしたが、一般的には、任意再清算または異議期間内(すなわち清算後90日から180日以内)にある申告を指すものと考えられていました。

したがって、当初の命令は、IEEPA関税の導入初期の数か月間に行われた申告については還付対象から除外するものでした。しかしながら、2026年3月27日の裁判所命令は、「清算が確定しているすべての申告についても、IEEPA関税を考慮することなく再清算されるものとする」と明記しました。すなわち、IEEPA関税が支払われたすべての申告は、当該申告の状態にかかわらず、現在では還付対象となります。

CBP、還付プロセスの構築を継続

3月4日の命令以降、裁判所はCBPに対し、IEEPA関税還付を可能とするプロセスの進捗状況について定期的に報告するよう求めています。このプロセスは、CBPが「CAPE(Consolidated Administration and Processing of Entries)」と呼んでいるものであり、CBPの既存のACE(Automated Commercial Environment)システムにおける新たな機能となる予定です。

このプロセスは、4つの構成要素を有します。

  1. 請求ポータル(Claim Portal)
  2. 一括処理(Mass Processing)
  3. 審査および清算/再清算(Review and Liquidation/Reliquidation)
  4. 還付(Refund)

直近では、2026年3月30日、CBPは裁判所に対し、請求ポータルの開発が85%完了しており、その他の構成要素については60%から80%の範囲で完了しており、CAPEシステム全体の開発は75%完了していると報告しました。

CBPはさらに、CAPE申告(すなわち還付請求)については、CAPEシステムによる受理後45日以内に審査および清算が完了する見込みであると明らかにしました。

CBP、CAPEの「フェーズ1」を制限

CBPの2026年3月30日の報告は、2026年3月27日の裁判所命令により、還付対象が「確定済み清算申告」にまで拡大されたことを認識しています。しかしながら、CBPは、「確定済み清算申告」を含めるようにCAPEシステムの開発範囲を拡張した場合、裁判所に約束した実施期限(3月6日から45日後、すなわち4月20日)を満たすことができないと主張しました。

そのため、CBPは、CAPEのフェーズ1においては、未清算申告および清算後90日以内の申告のみを処理対象とすることを発表しました。より具体的には、CBPは、清算後80日以内に清算された申告のみについてCAPE申告を受理する予定であり、これはCBPの90日間の任意再清算期間への適合を確保するためです。

この文言は、輸入者がフェーズ1の還付申告において「確定済み清算申告」を含めることは許されず、そのような申告については後続のフェーズを待つ必要があることを示唆しています。

さらに、CBPは、CAPEフェーズ1において以下の申告類型は受理されないことを明確にしました。

  • リコンシリエーション(後日精算)対象としてフラグ付けされた申告およびEntry Type 09(リコンシリエーション・サマリー)申告
  • ドローバック(関税還付)請求対象の申告
  • 異議(protest)の対象となっている申告
  • ACEに登録されておらず、ACE上で清算状況が確認できない申告
  • アンチダンピング関税および相殺関税の対象であり、かつ清算指示が出されている申告

CAPEの後続フェーズについては想定されており、今後CITに提出される追加の進捗報告において説明される見込みです。

輸入者はどのように準備すべきか

既に報告したとおり、輸入者は以下の措置を検討すべきです。

1. CBPのACEシステムにアカウントを有していることを確認すること

2. ACEにおいてACH(Automated Clearing House)リンクを設定すること

3. 還付分析およびリスク評価を実施すること

ACEまたは通関業者から輸入記録・報告書を取得し、CAPE申告の提出に備える必要があります。また、IEEPA関税を支払ったすべての輸入について、その清算状況(未清算、清算済みだが未確定、確定済み清算)を監視し、以下の対応を行う必要があります。

a. CAPEフェーズ1に関するCBPの説明を踏まえ、清算済み申告を以下の2つのグループに分類すること

  1. 清算済みだが未確定であり、清算後80日以内の申告(フェーズ1対象)
  2. 清算後80日を超過している申告(後続フェーズでの申請が必要となる可能性が高いもの)

b. 還付請求権を維持するため、継続的に注意を払うこと

清算後90日を超え180日未満の申告については、CBPに対する異議申立の提出を検討すべきです。ただし、そのような申告が後続のCAPEフェーズにおいてどのように扱われるかは明確ではありません。CBPの2026年3月30日の報告によれば、異議対象となっている申告はフェーズ1の対象とはなりません。

c. 異議期間(180日)を経過した確定済み清算申告については、輸入日から2年間の出訴期限内にCITへの提訴を検討すること。ただし、2026年3月27日の裁判所命令によれば、そのような申告もCBPによる還付対象となり、後続フェーズに含まれる可能性が高いです。

4. 情報を継続的に把握すること

フェーズ1における還付申請(すなわちCAPE申告)は現時点ではまだ受け付けられていませんが、CBPの進捗が継続すれば、今後数週間以内に開始される可能性があります。

訴訟手続の進展

CITは、CBPによる還付に関するフィルター製品メーカーの主導事件を却下し、新たに縫製針および関連製品企業による訴訟案件を、IEEPA関税還付プロセスを指揮するための新たな主導事件として選定しました。

CITの上級判事リチャード・イートンは、すべてのIEEPA関税訴訟案件を統括しており、現在、却下されたフィルター製品メーカーの案件において発出された命令を、新たな縫製製品企業の事件記録においても適用し始めています。

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